娘は10歳の時にアスペルガー症候群と診断されていたのですが、今までずっと告知していませんでした。

いつ告知すべきかタイミングが分からなかったこともありますし、すでに学校へは完全に行かなくなって1年ほどたっており、とてもじゃないけれど支援を受けられる状況ではなかったからです。
本人も精神的に疲れていて、「今はタイミングじゃないな」と思ったことも理由の一つです。

そうして2年経ったとき今度は私自身がアスペルガー症候群と診断され、そのことは隠すのが下手な私のせいですぐに娘にばれました。「ママ、メンヘラちゃんやったん!?」と心配そうに駆け寄ってきた顔は忘れられません。


それからは本人に告知する代わりに、自分が発達障害の特性のせいでどういう風に困っているか、精神障害者保健福祉手帳を取ってからは映画館で使ってみせたりしてメリットを強調したり、とにかく「母の背中を見て学んでくれ」という気持ちで接していました。

障害年金の申請で苦戦している姿も、私自身が支援を受け障害者職業センターに通ったり、ヘルパーさんに入ってもらったりしているところも全部見てきた娘はいつの間にかすごく成長していました。

私が静かにパニックを起こしていたら、ヘルパーさんも気づいていないのに、スッと側に来てポンポンと腕を叩き「大丈夫だから」と声を掛けてくれたり、過集中していたら「休憩したら?」と声を掛けてくれるようになったのです。



そうしているうちに娘も中学3年になり、将来のことも見据えて児童精神科に加えて大人の精神科もあり発達障害に強い病院に転院することになりました。それが今の病院です。

先生と最初に打ち合わせたのは、まずは本人が病院に来れるようになり先生と信頼関係ができること、それから発達検査を行い告知をするということでした。
手帳も取りたいし、障害年金の申請も考えていると率直に伝えました。


告知の仕方について「先生、告知って親である私からしたほうがいいですか?」と聞いてみたところ、先生の考えは医者からするべきであるということでした。
他院ですでに診断がついていても、自分が告知するからには責任を持って自院で検査をし、資料を揃えて説明する。その資料を支援者に渡して参考にしてもらいたいと言われました。
発達検査の結果は10代のうちは1~1年半ごとに結果が変わっていくくらい変化が激しいので、5年前の結果は参考にならないそうです。

告知のタイミングとしては、いろいろと理解できる中・高校生の時が一番多いと言っておられましたね。


高校生になる少し前くらいから娘はやっと通院できるようになり、最近は月1回の通院に耐えられるようになっていました。

そんなとき、ソーシャルワーカーさんから「娘さんを専門にサポートする人が必要だから、もう告知して手帳を取ったほうがいいですよ」と助言され、先生に伝えたところ検査と告知をすることになったわけです。

次回告知編に続きます。