小学生で不登校!?~大人と子どもの発達障害~

小学校2年生で不登校になり、3年生で支援学校に一時転籍、そこでひどい体験をして元の学校に籍は戻ったものの、それっきり一度も登校していない娘(現在中3)と、42歳にして娘とともにアスペルガー症候群と診断、46歳でADD(注意欠陥障害)も加わった母の道のり。

2016年12月

発達ナビコラム掲載「子どもの話を傾聴すること」

発達ナビにコラムが掲載されました。

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発達ナビ:子どもの成長に涙...!不登校の娘のつぶやきに見る、うれしい変化

涙はしてませんが。(と身もふたもないことをいってみる)


この記事を書いていて気付いたのですが、私が娘に対して持っていた怒りの感情がなくなるにつれて、娘の気持ちもほぐれてきてつぶやきが出始め、それを私が受け止める、またつぶやくといういい循環ができたんですね。

正直に言って、不登校になって2年間は「どうしてこんなことになったんだろう」、「この子はこの先どうなるんだろう」、「私は苦しくてたまらないのにゲームなんか呑気にして」、「もう私は生きていても仕方がない」という気持ちを持ち続けていました。

そして、娘が憎くて「いなくなってしまえばいいのに」と思うこともあったのです。
娘よ、もし読んでいたら大変申し訳ない。でも、「いなくなったら私も死ぬ」と思ってたのも本当。


そんな不安定な気持ちを救ってくれたのは、教育相談の先生でした。
この発達ナビの記事で出てくる先生です。
月1回の相談に通い出したのが、娘が4年生のとき。不登校して2年がたっていました。

暗~い顔で、「もうあんな家に帰りたくないです」という私の話に辛抱強く耳を傾け、一方で娘のいいところを見つけ出して「娘さん、こんないいところあるやん!お母ちゃんも素晴らしいやん!」と言ってくれたのです。

自分だけのカウンセリングには通っていたけれど、そこでは私の毒吐きに付き合ってもらうだけでした。
もちろん、それも十分効果はありました。ガス抜きができましたからね。

でも、こんな風に娘の様子も上手に聞き出して、それを記録にとって、「ほら、半年前にはこんなこと言ってたのに今はこんなに成長しているよ。すごいよ!」と私に言ってくれる、同じ目線に立って親子の気持ちを包み込んでくれる場は初めてだったんです。


それからですね、私が本当に娘のことを受け入れて、彼女の話も無条件に耳を傾けられるようになったのは。

不登校や発達障害などの子どもを持つ母はとてもしんどいです。
この教育相談のように、親子を丸ごと包み込んでくれるような場が増えることを心から祈っています。

 

娘、久しぶりに病院へ。

娘とふたりで、久しぶりに不登校になってから通っていた小児科(小児精神も診てくれる)に行ってきました。

なぜかというと、

「まだ告知はしていないけど、手帳や年金などのことを考えると通院実績を作っておかなければ」

「寝ぼけて行動して朝覚えてないのが心配」

「そろそろ健康診断を受けて学校に提出しないと」

ということがあったからです。


病院というと、特にその病院では入院生活など嫌なこともあったせいか、緊張でお腹が痛くなってしまうりささん。
今日もいつもの胃腸薬に、非常用の薬まで飲んで根性で出かけました。

待合室で待っていると、中から赤ちゃんのギャン泣きの声が。

娘 「うわー、こういう声を聞くと緊張が高まるわー」

私 「あ、泣き止んだ」

娘 「あれは、注射された後に痛くなかったことに気づいて賢者タイムに入ったんやで

何か笑えました。
というのも、娘は注射が怖くてたまりません。保育所の年長さんのときは予防接種の前に大暴れ。
先生が「この年齢でこんなに暴れた子は初めて」というほど。

なのに、ぷすっと刺された瞬間「あれ、全然痛くない」とピタッと泣き止み賢者タイムに入ったのです。
でも、何年かたってまた注射や採血されたときはワーワー泣いたり、逃げようとしてましたけど。


それから隣の診察室から先生に呼ばれ、久々のご対面。

先生 「うわー、りさちゃん大きくなったね。なんだか小さなころのりさちゃんのお姉ちゃんを見てるみたい」
なるほど、りさにもし姉がいたらそんな感じだったかも。

それから、先生と娘は「このごろは出かけたりしているの?」といった話をしていました。

それから、私が「小6くらいから夜中に急に起きてきて、よくわからないことを話しかけてきたり、何かを探そうとしたりしてまたコトッと寝て、朝何も覚えていないんです。」と相談すると、
「りさちゃんみたいな子にはよくあることです。病気ではなく性格と考えて下さい。他の子もそういう症状が出る子は多いんです。心配いりません。」
と言われました。

あと、「生活リズムは相変わらず回転していて、本人も時々困っているようです。」と言うと、

りさ 「しんどいときもあるけど、起きたいときは何とか起きられるし、自分でコントロールできるから大丈夫。」

先生 「人は本当は27時間周期で生活しているという説もあるくらいだからね。りさちゃんが困っていないのなら別にいいと思うよ。本当に困ったときは色々なお薬があるから相談してね」


それから、次回は健康診断の予約をとって帰ったのでした。

なんだか娘もたくましくなったなぁと思いました。
自分との付き合い方を心得てきている感じ。 

注射はまだまだ嫌いだけど。 

発達ナビにコラムが掲載「中2の娘が語った働きたくないきもち」

発達ナビにコラムが掲載されました。

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発達ナビ:中2の娘が語った「働きたくない」きもち。不登校児が見つめる将来とは


不登校の娘にとっては、「働く」ということは、普通の子どもより早くから切実な問題でした。

小学校4年くらいから、「バイトしたい」、「働きたい」と口にするように。
発達ナビではカットになりましたが、こんなこともありました。

娘はしきりに「学校は行かなくてもお仕事はしたい」、「お仕事するためには勉強しなきゃダメ?」と言っていました。

小5くらいの時だったでしょうか、「私はニートで引きこもりだからママに迷惑をかける。だから18歳になったら追い出されると思っていた」と言ったのです。

もうびっくりしてしまいました。小学生なのにそこまで自分を追いつめていたなんて。

「いつお仕事ができるようになるかはその人によって違うんだよ。大学に行っても研究に打ち込んで9年通う子もいる。ママは、あなたが仕事ができなくても追い出したりはしないよ。」と話すと、ようやくほっとした顔を見せてくれました。


また、こんなエピソードもありました。
今年の秋くらいのことです。

夜、いきなり娘が「ママ、上司って人に褒められたことある?」と聞いてきました。

一瞬、歴代の上司から受けたひどい態度が頭をよぎりそうになりましたが、無理やり頭を切り替え、褒めてくれた上司の思い出を探しました。
そして2番目の職場の上司は「入力が早いねぇ」とか、「よく頑張ってくれた」って褒めてくれたことを思い出しました。

「うん、あるよ。上司だってほめ上手な人もいるし」

「あのな、私は褒められるの大好きやねん。でも社会に出たら褒めてもらうこともないと思って。それでやっていけるかなぁって心配になってん。今はみんな褒めてくれる。お世辞だと思っているけど。」


「怒られる」ということを極端に怖がる娘。
それは、保育所に行っていたころから見られました。
他の子が怒られているだけでも、顔面を蒼白にして凍り付いていたそうです。
学校でもどれだけ怖かったことでしょう。

こういうと、「甘えている」、「世間は厳しいのにやっていけない」とよく言われます。
でも、適切な指導とただ感情をぶつけて怒ることは全然違います

飲食店などでよく、新人さんを先輩が嫌味いっぱいに叱っていたり、怒鳴りつけたりしているところを見かけますが、見ているだけで不愉快で、店を出ていきたくなります。 

今の社会では、残念ながらなかなか適切に指導してくれる人はいません。
みんながピリピリしていて、本当なら仲間であるはずの同僚が一番厳しく、意地悪だったりします。

要領よく、上に言われたとおりにできる人はえらくて、不器用で物覚えが悪い人は容赦なくいじめられる。

そんな社会では、発達障害を持った人でなくても幸せに働くのは難しいと思います。 


娘が、そういう社会の動きを見抜き怯えるのは無理もありません。
上手く社会に適応できなかった私が、これからどんな幸せを仕事で見つけることができるのか、それを見せてあげられたらと願っています。 



 

目の手術を受けてきました

金曜日に日帰りで、生まれてからずっと飼っていた目の腫瘍をとる手術を受けてきました。

なんだかその日はおひさまの光がまぶしすぎて気分が悪くなるほど。
もともと、チカチカする光や強い光はダメだったんだけど(視覚過敏)、この日は特にひどく偏頭痛も出てきました。

病院にたどり着いたときには息も絶え絶え、問診で「偏頭痛がつらい」と訴え、手術台にのってからも「早く偏頭痛薬飲んで横になりたい」と思っていたほど。


それにしても、目の手術って思ったほど怖くないんですねぇ。
局所麻酔だけど、まぶたは器具で強制的に開けられているし、眼球の上にはガーゼをかぶせてくれるので基本的に見えないし。(縫っている動きは分かっちゃったけど)

終わってから、念願の偏頭痛薬を飲んでベッドで1時間ほど寝かせてもらい、帰るときが大変でした。

手術したほうの目は勝手に涙がにじんでくる状態で、はっきりと見えません。それと、片目がぱっちり開かないと、もう片方の目もつられて開かなくなるんですよ。

そんな状態で大きなターミナル駅で歩く恐怖。
人混みが怖い。階段怖い。ホーム怖い。
完全に見えない人でも白杖は使うという意味が分かったような気がする。


入院してもよかったのですが、娘は実家に泊まるのも嫌がります。
前回、無呼吸症候群の検査で入院したとき(このごろ入院連発)、寝ぼけた状態で私と母がしゃべっているところまで歩いてきて、何かしゃべってきたのです。
私は、娘がストレスがひどくなるとそういう症状が出るのを何度も見ていたので、すぐに気づきましたが、母は「???」って感じ。
「よくあるんだよ。次の日には何も覚えてないの」というと、「えっ、それはあんた大変やなぁ」と言われました。
そんなにアグレッシブに動くタイプではないので、大変ではないけど。


今回は日帰りと決めていたけど、手術日が近くなると娘の体調まで悪くなってしまいました。
本当に敏感なんです。


金曜日は夜まで活字は受け付けず、土日も寝込んでいましたが、今日あたりからなんとか買い物に行けるようになったかな。
いつか白内障とかの手術を受けるときは、入院しようと思ったのでした。
 

発達ナビにコラムが掲載「性のハナシ、大人からどうやって教わりたい?」

発達ナビにコラムが掲載されました。

ritariko1216

発達ナビ:性のハナシ、大人からどうやって教わりたい?不登校の娘の答えは・・・


発達障害の親の会で性教育の話が出たのをきっかけに、娘に直撃インタビューしてみました。
うちの娘、面白すぎる。

でも、障害を持った子どもたちにやってはいけないことを教えるのは大変なことで、親も先生もすごく苦労しているんだなとわかりました。
一度教えて、パッと身につくものでもないですし。

CAPというプログラムでは、障害を持った子どもたち向けのプログラムもあります。
支援学校や支援学級、通級などで普及したらいいのにと願います。

学校は「寝た子を起こすな」という対応になりがちですが、寝た子は勝手に起きます。
起きたときに何にも知らずに、被害者や加害者になってからでは遅いのです。


こういう分野は親ではうまくいかないことも多いと思うんですよね。
だから、CAPみたいな活動はとても助かりますし、学校にも真剣に取り組んでほしいと思います。


 
Twitter プロフィール
42歳でアスペルガー、46歳で加えて注意欠陥障害と診断される。娘はアスペルガーで小2から中3まで不登校を通した末、今春から通信制サポート校に入学。「小学生で不登校!?」ってブログやってます。
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