小学生で不登校!?~大人と子どもの発達障害~

小学校2年生で不登校になり、3年生で支援学校に一時転籍、そこでひどい体験をして元の学校に籍は戻ったものの、それっきり一度も登校していない娘(現在中3)と、42歳にして娘とともにアスペルガー症候群と診断、46歳でADD(注意欠陥障害)も加わった母の道のり。

2016年09月

デイジー教科書で英語の絵本を読んで娘が気づいたこと

うちでもデイジー教科書を使っています。

ディスレクシアはない娘ですが、学校教育を受けていないので英語や古文を読むことができません。
そんな彼女には、読んでいる箇所がハイライトされ綺麗な発音で読み上げてくれる電子教科書はとても便利なのです。


それで、英語の学習準備として英語の絵本と、同じ絵本の日本語版を入れて交互に読んでいたのですが、娘にはいくつか不満がありました。

  • 英語の絵本を読んでいても日本語のルビは出ないので(英語のルビが出る)、意味が分からない。
  • 交互に読んでいるうちに、英語と日本語では言葉の順番が違うので、英語の絵本に日本語のルビも出るようにして、いま日本語のどこを読んでいるのかハイライトして欲しい。
  • けっこう意訳されているので、それが難しい。

その話をしていて、娘が 「英語と日本語では言葉の順番が違う」ことに気づいたことに感動しました。
教えられていなくても気づくものなんですね。

「それは文法と言って、日本語と英語では違うんだよ。文法を勉強すると英語が分かるようになるんだよ」と説明すると、

「それな!」 と娘。

 「じゃあ、文法の勉強がしたいなぁ。話すことはあまり興味がないけど、パソコンで英語が読めたら便利だし」

私 「英語の本が読めるようになるのもいいよね。日本語訳されてないものが読めると便利だし、翻訳の仕事とかもできるね」

 「翻訳ってお金になるの!そんな仕事ができたらいいな。家で出来るし、自分のペースで出来るし。」

私 「日本語のセンスがあったら、読み物として楽しいように意訳の腕も振るえるし、やりがいのある仕事だよね」


英語には苦手意識があった娘が、興味を持った瞬間でした。

 

デイジー教科書を自宅で使ってみよう

以前、ブログでデイジー教科書のことを書きました。

参考:ディスレクシア とマルチメディアデイジー教科書

これって個人で簡単に導入できるのですよ。

ENJOY DAISY

deiji

上の画像をクリックしたらリンクが開きます。

そこで、デイジー教科書 申請フォームを開き、名前、メールアドレス、自分で決めたパスワードを打ち込んで登録すると、申請できる状態になります。(丁寧な説明がのっています)
申請理由は、「読み書きが困難なため」でOKです。
保護者でも、使う本人でも申請できます。一度承認されたら、教科書の追加は簡単です。

申請してから、だいたい1週間以内にメールで返事がきます。


ちなみに申請できる教科書は、現在の自分の学年とそれから下の学年は全部いけます。
うちは中2のときに、小2から小6の算数の教科書と中1,2の英語と国語の教科書を申請して使っています。
たいていの教科書会社に対応していますよ。

パソコンでデイジー教科書を使うためのソフトはデイジーポッド3を使います。→ダウンロードと解説ページ
このソフトで教科書データのダウンロードから再生までできるようになっています。

実際にダウンロードして操作してみました。
デイジーポッド3をダウンロードして立ち上げると、申請の承認メールに書いてあるログイン名と自分で決めたパスワードを入力する画面になります。

入力すると、こんな画面が出てきます。
pod

(再生タブの下) 教科書のところで、教科書を選んだところ。
ページの左となりにチェックを入れてダウンロードボタンを押します。

ダウンロードが終わったら、再生タブを押します。
するとダウンロードした教科書の見出しが出るので、好きなのを選んで再生ボタンを押します。


iPad/iPhone/iPod touch の場合はこちらのページを参照してください。


読み書きが苦手なお子さんは、 一度ご自宅で使ってみるのもいい方法です。
学校で習っているところを、音声で読み上げてくれるのを聞きながら、文字もハイライト表示されるので、それを見るだけでも授業を受けるのが楽になると思います。

おすすめです! 

2016/9/30 パソコンでの使い方を詳しく書き直しました。 

note更新しました。「小3 不穏な夏休み」

noteを更新しました。

note0928

note:https://note.mu/green_forest/n/n03748a12c267

キャンプに参加したり、祭りに行ったりとリア充的夏休みを過ごしていたものの、どうも様子がおかしい娘。
夏休みの様子と、{?」と思ったことを綴りました。
 

乗り物酔い、高所恐怖、足をつけるのが怖い。起立性調節障害かも?

少し前、ブログで娘の高所恐怖症の話を書きました。

参考記事:高所恐怖症の娘。感覚統合に問題があるみたい。

その話を発達障害の専門家の方に何気なくすると、 「足が地面についていないと怖いというのは、ひょっとして起立性調節障害かもしれませんね」と指摘されました。
その前から、乗り物酔いがひどい、高所恐怖症がひどいと話していて、パズルがピタッとはまったようです。

起立性調節障害とはどんな病気なのでしょうか?


人は起き上がると、重力によって血液が下半身にたまって血圧が下がります。
健康な人は、そうならないように交感神経を興奮させて、下半身の血管を収縮させて血圧が下がらないようにします。そして、副交感神経の活動を低下させて心拍数を上げ、血圧を維持するようにします。

ところが、起立性調節障害ではこうした機能がうまく働かず、起き上がったときに血圧が下がり、脳や全身への血流が不足します。だから立ちくらみやふらつきがおこるのです。
血液は酸素や栄養を全身に運ぶわけですが、その血液が十分に行きわたらないため、すぐに疲れたり、疲れからの回復も遅れてしまいます。脳の血流も悪くなるので、思考力が低下し、集中力もなくなってきます。

血圧が低くなると、身体が血圧を反射的に上げようとする代償機構が働いて、脈が増えます。これを代償性頻脈と言い、通常は立っているときに起こります。そのせいで立っていたり、少しの運動で動悸、息切れをおこすようになって身体がとてもつらく感じます。

体を横にすると全身への血流が回復するので、身体が楽になります。
だからゴロゴロと横になることが多くなります。

起立性調節障害になると、24時間周期の身体のリズムにも異常をきたします。
午前中に交感神経が活性化せず、5~6時間以上も後ろにずれこみ、朝は体が休止しているような状態に。だから、深夜になっても交感神経の活動性が下がってこないので、夜は体が元気で寝つきが悪くなります。

朝起きられない、全身がだるい、立っていると気分が悪い、頭痛がする、ドキドキするなどの症状のほかに、過敏性腸症候群、睡眠覚醒スケジュール障害、昼夜逆転リズム、適応障害、不安障害、うつなどを合併することもあります。


交感神経とは:
活動・攻撃モード。筋肉が固くなり、血管は細く収縮し、消化器の働きは悪くなります。何かあってもすぐに対応できる状態です。

副交感神経とは:
リラックスモード。
心拍数は落ち着いて、筋肉もゆるんで、血管もふわりと広がります。胃や腸などの消化器系の動きがさかんになって、栄養の吸収や老廃物の排出が促進されます。

参考にさせていただいたサイト
日本小児心身医学会
起立性調節障害Support Group
 


診断・治療することで、娘の身体のしんどさが緩和されるといいなと思うので、近いうちに主治医と相談しようと思っています。 


※2016/10/19追記
昨日、主治医に相談したら、

「娘さんの場合、年齢的に自律神経が不安定になりやすいこと、それと昼夜回転生活のため自律神経が乱れていることが原因だと思います。テストしたら診断がつくかもしれませんが、それによるメリットはないと考えます。 足が地面につくのが怖いというのは特性によるものでしょう。

普段のしんどさは薬では改善されません。生活リズムを整えないと難しいです。
乗り物酔いには市販の酔い止めを活用してください。患者さんでもそれで対応してもらっている人もいますよ。」

といわれました。

なるほど、と納得。
うちは不登校を続けているので、診断書を出すことに意味はありませんし、本人に生活改善の意思がなく不都合も感じずに元気に過ごしているので、病名が一つ増えてもしょうがないよね、と思った次第です。 
 

発達ナビ「小学生で不登校の娘にパソコンを買ってよかった」

発達ナビにコラムが掲載されました。

litarilo0923

発達ナビ:https://h-navi.jp/column/article/35025731


発達ナビには書けなかったこともたくさんあります。

娘がパソコンに興味を持ちだしたのは、よく考えてみれば小1か保育所年長くらいのときだったと思います。
DSが欲しいのに買ってもらえなかった娘は、かわりにパソコンの子ども用ゲームや英語の教材DVDで遊ぶようになりました。(英語のは全く役に立たなかったと思う)

小4のときには、ネットゲームなどをやりたがり、私のパソコンではスペックが足らないのでゲーム用の組み立てパソコンを扱っているサイトで、彼女専用のパソコンを買いました。


私がインターネットに出会ったのは、1995年。Windows95が出た年で、まだインターネットをする人は技術職、一部のマニアなどがほとんど。
その日にできたホームページがNTTディクショナリで全部紹介されていました。

その時私は国立大学で働いていて、大学全体にネットワークが整備されたので早くに体験することができたのです。学生たちもみんな夢中になっていましたが、はっきり言って最初にやることってエロ画像集めなんですよ。
人ってやっぱりエロやグロ、人間のほの暗い部分に興味があるんだなぁと死体サイトとかができたと聞くたびに思いました。

好きなアーティストのメーリングリストに入って、ネット上のケンカを仲裁したり、みんなで運営費用を出し合ったり、オフ会で飲み明かしたりという体験もしました。
初めてオフ会に行くときはドキドキしたけど楽しかったなぁ。

パソコンは職場の人に習いました。自分で一台パソコンを買って(あの頃は高かった)、「何回つぶしてもいいからどんどんやってみろ」とスパルタ式で操作を習いました。それで少々のことをしても、確かにハードディスクの中身は壊れますが、修復可能だということ。物理的に壊れることはまずないとわかりました。


以上のような体験をしたため、娘にパソコンを与えるときはひととおり身を守る方法と、「壊れないから好きに触りなさい」と教えました。
そして、どうせ制限しても見たいものは見るし、ある程度毒のあるモノにも引き寄せられるだろうというのは想定済みですので、「わからないものをクリックしないように」と教え、フィルターも一切かけずに与えたのです。

だってフィルターをかけられたら、面白いことも見つけられなくなるじゃないですか。
消化不良の状態でネットしても面白くないですよ。 

そして、自分も娘に見られたくないサイトもさんざん見ているので、彼女の画面や履歴などは一切見ませんでした。ブックマークと履歴を見られるのは、日記やエロ本を見られるのと一緒だと思うので。いたたまれませんよね。


おかげで娘は自由にパソコンと戯れ、「エロゲーが欲しいんやけど。いや、ストーリーがすっごくいいねん!」と言われたこともありました(買いました)。いや、実際エロゲーの中には素晴らしいストーリー性を持った名作がありますから。

ここまでオープンにしたためか、かえって娘はある意味オープンにパソコンを使っています。
もちろん、画面は私に見せたいもの以外は絶対見せませんけどね。
秘密も持っているでしょうが、それが健全でしょう。
外でそういう情報交換ができないんですから、せめてネットで闇は発散させないと。


以上、裏ストーリーでした。 
Twitter プロフィール
42歳でアスペルガー、46歳で加えて注意欠陥障害と診断される。娘はアスペルガーで小2から中3まで不登校を通した末、今春から通信制サポート校に入学。「小学生で不登校!?」ってブログやってます。
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