小学生で不登校!?~大人と子どもの発達障害~

小学校2年生で不登校になり、3年生で支援学校に一時転籍、そこでひどい体験をして元の学校に籍は戻ったものの、それっきり一度も登校していない娘(現在中3)と、42歳にして娘とともにアスペルガー症候群と診断、46歳でADD(注意欠陥障害)も加わった母の道のり。

進学を意識すると

今日、教育相談に行ってきました。

そこで聞いて、「なるほどなぁ」と思った話。

小6や中3といった進学を控えた学年になると、急に勉強を始めてみたり、3日くらい頑張って学校に行ってみる不登校の子が増えるそうです。

あと中学生では、テストだけは必ず受けに来る子が多いそうです。

なぜかというと、「テストを受けないと成績がつかないから」。

「テストを受けなくても高校に行く方法はある」と先生が言っても聞かないんですって。


そういえば、りさもこのごろ「学校楽しそう」とか学校へ行ってみるとか、ホントに大丈夫かいなという言動が目立ちます。

学校へ行った後のダメージはひどくて、睡眠リズムは乱れるし、先生の家庭訪問の時は必ずすやすや眠っているという状態です。

嫌なことが待っていると、本人も無意識のうちにそれを避けるように睡眠リズムを調整するのですよ。
すごいなぁと思うのですが。


「次は中学だ」、「次は高校だ」 ということを意識すると、子ども自身も学校に行っていないことを気にしていますし、なんとか「自分はやれる」ということを証明したくて(自分自身に)、チャレンジしてみるのですね。

「進学したい」という気持ちもあります。

「小学校はいけなかったけど中学こそ」 「中学はいけなかったけど高校にはいきたい」

こういう気持ちがあるのも子どもの中では本当のこと。


だけど、気持ちに本当の気持ち、心にあるエネルギーがついてこないので、無理に行ってみてやっぱりダメだったと落ち込んでしまうことが多いそうです。

親も「やっとやる気になったのね」と期待するので、またいかなくなった我が子を傷口に塩を塗りこむように責め立てることも多いのだとか。


私が教育相談の先生とも相談して取っている態度は、本人が頑張りたくなったらやりたいだけやってみたらいいよと見守る、本人が求めるようならサポートもする。

だけど、「やっぱりやめたい」といったらあっさり引き下がる。

そしてまた何も言わずに見守る。

です。


いつか本当にやる気になったら、動き出すと信じています。

というか、本当にやる気にならないとなにも身につかないと思っています。

2年ぶりに学校に足を踏み入れてみた

りさと耳鼻科に行こうと自転車に乗ってたら学校から電話が。

「先生から電話かかってきたわ。会いに行っていいですかって。」

「いいけど。進路変更する?」

「え、学校行くの?マジですか?」

「たまには行ってみるのもええやろ」

とどっちが親かわからない会話をしながら学校へ。


りさが最後に学校に行ったのは、最後の入院が終わった3年の12月。
病院の先生に無理やり勧められる放課後登校がいやで仕方なかったりさは、
「二度とこんなところ、敷地に足も踏み入れたくないわっ」
という言葉を最後にほんとに一歩も入らなくなりました。


それから2年。

案外すんなりと入っていったりさ。

「このままでええ?」とぞうりを履いたままあがっていきそうになるところは、
完全に感覚を忘れてるなぁという感じでした。

職員室からはぞろぞろ先生が出てきてお出迎え。

りさは知っている先生にしか反応せず。

「どっか行きたいところはない?」といわれて、「ない」と言い切っていたけど、
気を使ったのか、「じゃあ図書室」と、図書室に行きました。

ぱらぱら本をめくりつつ、どんどんHP(ヒットポイント=体力)が失われていっているのが
背中から伝わってきます。

「もう帰りたい」


先生たちは、「そうやね、最初は少しずつやね」といってましたが、りさは学校を出てから

「やっぱり学校は行くとこ違うな。むっちゃ疲れるわ。」

と一言。


それっきり学校の話をしようともしなかったのでした。


でも、行っただけでも奇跡だよなぁと私は感動しましたよ。

向き合ってみる気持ちが少しずつわいてきたんだなって。

それで、「やっぱりやだ」でもまったくかまわないと思います。


そのあと、耳鼻科も行ってきたのですが、その後何日か体が痛くなったり、おなかが痛くなったりという学校疲れた後遺症が出たのでした。

がんばったね。

たった一人の友達が

やっと大好きな友達と遊べるようになって、そのために週末は出かけるようになったりさ。

だけど、そこのお母さんとは会いたくなくて自分でインターホンは押せません。

断られるのが怖いんですよね。

今日は、うまいこと出てきてくれてしばらく遊べたのですが、その間、私はお母さんからショックな言葉を聞かされていたのです。

「もう来ないでほしい」

どうしてかというと、その子は平日は学校で精いっぱいで風呂に入らず寝てしまうこともあるんですって。
そうすると、みんなが入り終わってから入るお父さんが困ると。

お風呂に入れたいから、自分が入って呼び出しブザーでその子を呼び続けて、入ってきたら体も頭も丸洗いするそうなんですが、11歳ですよ!
そうされることをどう思ってるんだろう?

それに歯磨きも着替えもきちんとしないし、土日には生活習慣を整えさせたい。それに宿題もさせなきゃいけない。

春休みも生活習慣を崩したくないので、家で囲い込んでしつけたい。

今しかできないことだから後悔したくない。
やるべきことをやれない子になったら困る。

それに、できていないと姑と小姑に嫌味を言われる。

「だから、平日も休日も他の子とは一切遊んでないねん。」

そういえば、遊べなくなった4年生の時も同じことを言ってたなぁ。


りさには家に帰ってから、その会話をそのまま伝えて、もう誘いに行けないことを話しました。

悲しいほどあっさりとりさは納得して、「あの子大丈夫かなぁ・・・」と言っていました。

ずっと厳しくしつけられている様子を見ていて、りさはその子がおかしくならないか心配だとよく言っていました。

私も心配ですが。

それから、「メールであの子になんで遊びに行けなくなったか言ってもいい?」と聞いてきたので、「もちろんいいよ」と答えました。

「学校でしか会えないのかあ。でもりさは人付き合い苦手やし、やっぱり学校は行きたくないし。う~ん。」

と悩んでいました。


つらいなぁ。

だけど乗り越えていくのを私は見ることしかできないのです。
Twitter プロフィール
42歳でアスペルガー、46歳で加えて注意欠陥障害と診断される。娘はアスペルガーで小2から中3まで不登校を通した末、今春から通信制サポート校に入学。「小学生で不登校!?」ってブログやってます。
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